同棲中の松川くんとの日常01

『いつもの和室』  ある日。 和室で、彼女はうつ伏せになって本を読んでいた。 畳に頬が近い距離で、い草の匂いをゆっくり吸い込んでいる。あの匂いが好きなんだ、と前に言っていたのを思い出す。白い障子越しの光が、昼の輪郭をやわ…

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疲れた彼女を癒したい黒尾くんの話

『お疲れさまのキス』  夜更けの寝室。カーテン越しの街灯が、天井にぼんやりとした明かりを落としていた。ベッドに仰向けになってスマホを眺めていた俺は、ドアが開く気配に顔を上げる。 風呂上がりの彼女が、ふわっとしたバスタオル…

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五つ年下の北信介に叱咤される話

『白い光に目を細める』 Chapter1 「なんやまた来てたんか」 社会人一年目。道端には落ち葉が広がり、木々の間には乾いた風が吹いている。冬の始まり。 仕事帰りに親友の家で晩ご飯をご馳走になっていた。彼女のおばあちゃん…

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北さんはちゃんと見てくれてる話

『風が通る教室』  いつも通り、静かな朝だった。 七時半より前の教室は、まだ人の気配が薄い。廊下に響く足音もまばらで、窓の外にはやわらかな日差しが、まだ眠たそうな校舎をなぞっていた。 北信介は、教室の角を曲がって、自分の…

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